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『応天の門』第100・101話ネタバレ感想【灰原薬】



18巻収録:

100話・101話は伴中庸にスポットライトを当てたエピソード。19巻の表紙の人物:父・善男と嫡男・中庸。

このエピソード「太皇太后、西三条第に宴する事」は次(19)巻に続きます。

目次:

 

100話「太皇太后、西三条第に宴する事 一」レビュー

太皇太后・順子の要請で漢詩の宴(作文会)に出席することになった伴善男の嫡男・中庸。この宴は順子の弟・良相が順子を亡き者にする罠で、先帝も毒を盛られたとの衝撃的な話を打ち明けられた中庸は刺し違えてもお守りしますと順子の護衛を引き受るが・・・。

当日、中庸が宴に呼ばれたことを知った父・善男は血相を変えて宴が開かれる順子の屋敷へ急行。

宴には業平、融、そして業平の同伴者として道真も出席。

良相の嫡男・常行は物忌みで欠席。理由は昨日乗っていた馬が死んだからだとか。

うーん、息子の常行はこの物語では豪放磊落な人物で悪役として描かれていないけど、たぬき親父の良相が裏で動いているのかな。

善男の姿はまだなし。


101話「太皇太后、西三条第に宴する事 二」レビュー

唐風の宴と聞き、珍しく前のめりで応じた道真だけど、くだらない世間話と酒ばかりの何の代り映えもしない宴に幻滅し、業平を置いてこっそり宴を抜け出そうとしたところで事件に遭遇。

順子が挨拶に来た基経に刃物で襲われたふりをして濡れ衣を着せようとするが、逆に基経に取り押さえられてしまい・・・。

その場にいち早く駆け付けた中庸は思わぬ事態に愕然。どう見ても襲ったのは順子の方。早く基経を殺せと順子に命じられた中庸は固まって動けなくなり・・・。

ただの愚かな捨て駒として順子に利用されただけだったのかと打ち震えることしかできない中庸。すると順子が中庸に累が及ばぬように配慮したのか、事件に無関係の者だから去るように命じて・・・。

基経と側近に顔を見られた中庸。その場では捨てておけと命じた基経だけど、本当に不問に付すかはまだ読めない描かれ方。

そして、一連の騒動を道真が盗み見していた(危ないから隠れていた)ことも基経にばっちり気づかれてしまい・・・。

こちらは基経の懐刀に取り立てられた兄弟子の忠臣が機転を利かせて庇ったおかげで事なきを得た模様。

順子は祝宴で振舞われたお酒にも毒を盛っていたようで、騒動になる前に客たちを屋敷から帰すのを手伝うように忠臣に促される道真。

能面のような表情の基経。今回も冷静な対応に終始。悪とは言い切れない深みのあるキャラで何気にお気に入り😉

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